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こんにちは(こんばんは)!
関西鉄道情報局の管理人です。
今回は
◆阪急神戸線武庫川新駅
の周辺を散策してきましたので
現状を解説していきたいと思います。
阪急神戸線武庫川新駅について
武庫川新駅はいつ完成予定?
阪急阪神ホールディングス㈱が
2025年4月10日に発表した資料によると
- 開業目標は2031年度末
- 2025年度から詳細設計に着手、工事の各種手続きも進める
- 2026年度から新駅設置工事に本格的に着手
- 整備費は約86億円(西宮市・尼崎市・阪急電鉄が1/3ずつを負担)
との記載がありました。
手続きや工事の遅れ、整備費の増加など
がなければ2031年度末に
予定通り開業することでしょう。
武庫川新駅の場所は?
武庫川新駅は
兵庫県西宮市と尼崎市の市境に架かる
阪急神戸線の武庫川橋梁上
に建設予定です。
筆者は2025年4月に
東隣の武庫之荘駅から西隣の西宮北口駅まで
現地を散策してきました。
梅田から普通に乗車して約15分、
武庫之荘駅に到着しました。
武庫之荘駅から武庫川新駅までは
閑静な住宅街が続いており
武庫川新駅ができると一定の利用者は
見込めるのでは?と感じました。
武庫之荘駅から約1.5km、
20分ほど歩くと武庫川新駅の
建設予定地に到着です。
2026年度から
新駅設置工事が始まる予定のため
まだ何も変化は起こっていませんが、
上下線の間に広いスペースがあり
ここに駅ができることが想像できます。
隣にある上武庫橋から
武庫川橋梁を撮影しました。
周りに高い建物がなく青空がきれいで
写真映えしますね!
西宮市側の土手にやってきました。
ここが武庫川新駅の建設予定地を
一番見やすい場所です。
阪急電鉄の資料によると
ここに8両編成対応のホームが
できるようです。
西宮市側の改札予定地にやってきました。
西宮市側も住宅が密集していて
一定数の利用者がいるものと
思われます。
西宮市側にはこんな看板もありました。
武庫川新駅は地域住民の
悲願でもあるようです。
以上が、散策レポートです。
帰りは西宮北口駅まで歩きました。
西宮車庫のそばを通ったので
おまけの1枚です。
武庫川新駅はいらない?
それでは最後に武庫川新駅は
必要なのかについて
ゆる~く考察したいと思います。
武庫川新駅が必要か、必要でないのかは
どの立場から見るかで変わってきます。
各立場からのリスクとリターンを
まとめてみました。
阪急電鉄視点
武庫川新駅ができることで
阪急電鉄には
以下のリスクとリターンが
あると考えられます。
- 利用者の増加
- 売上の増加
- 隣接駅の混雑緩和
- 沿線価値の向上
武庫川新駅予定地の南側には
JR神戸線甲子園口駅があり、
現在JRを利用している住民の一部が
武庫川新駅を利用するようになると
利用者・売上の増加が期待できます。
また、西宮北口駅・武庫之荘駅の
利用者の一部が新駅を利用することにより
混雑緩和や放置自転車問題の解決に
繋がる可能性があります。
そして、新駅ができることで
住宅や商業施設が増える可能性があり
沿線価値の向上も期待できます。
- 初期費用・維持費用が回収できるか
- 利用者数の伸び悩み
- 沿線開発の停滞
- 競合の台頭
一方、利用者が想定を下回ると
初期費用・維持費用が回収できない、
または当初の想定より回収に時間がかかる
可能性があります。
また、沿線開発の停滞や競合の台頭によって
思うように沿線価値が向上しない
可能性もあります。
これらのリスクとリターンを天秤にかけても
阪急電鉄は新駅設置のリターンのほうが
大きいと判断して設置に合意したのでしょう。
自治体(西宮市・尼崎市)視点
武庫川新駅ができることで
西宮市・尼崎市には
以下のリスクとリターンが
あると考えられます。
- 人口の増加
- 税収の増加
新駅設置によって住民が増えると
市の人口増加・税収増加が
期待できます。
西宮市HPに掲載の報告書によると
新駅開業で
新駅から約1km圏域の将来人口
西宮市:915人増
尼崎市:871人増
税収見込み
西宮市:約2億円/年 増
尼崎市:約1.22億円/年 増
の効果が予測されています。
- 借金の増加
- 利用者数の伸び悩み
一方、住民が増えなければ
利用者数が伸び悩み
税収も思うように増えません。
結果、自治体の借金が増加する
というリスクもあります。
特に西宮市は
令和4年度一般会計決算において
実質単年度収支が42億円を超える赤字となり、
財務体質の改善が急務であることが
明らかになっています。
新駅設置によりさらなる財政難に
陥らないようこのリスクは慎重に
考える必要があります。
尼崎市ホームページ「(仮称)武庫川周辺阪急新駅について」
https://www.city.amagasaki.hyogo.jp/shisei/si_kangae/si_keikaku/1037079/1037297/1026212.html
西宮市ホームページ「(仮)武庫川周辺阪急新駅に関する検討について 報告書(R3.9)」
https://www.nishi.or.jp/kotsu/kotsu/kotsukeikaku/mukohanshineki/shinchokujyoukyou/kentohokokusho.files/m_shinekikentohokokusho.pdf
西宮市ホームページ「西宮市財政構造改善について」
https://www.nishi.or.jp/shisei/gyoseikeiei/zaiseikouzoukaizen/zaiseikouzoukaizenki.html
周辺住民視点
武庫川新駅ができることで
周辺住民には
以下のリスクとリターンが
あると考えられます。
- 交通利便性の向上
- 生活利便施設の増加
- 外出機会(意欲)の増加
- 土地評価の上昇
周辺住民にとっては新駅ができると
利便性が向上して外出機会が増加したり
商業施設等が新設されることで
沿線価値が向上した結果、
土地評価の上昇を享受できる
といったリターンが
得られる可能性があります。
- 住環境の悪化
- 生産緑地や農地の減少
- 交通量の増加
一方、新駅設置により
駅周辺が開発され
◆緑が減る
◆自動車の交通量が増える
◆放置自転車が増える
◆治安が悪くなる
といった住環境の悪化が
懸念されます。
リスク・リターンは人によって
感じ方が異なるため、
住民の中でも新駅は必要・不要が
分かれるところだと思います。
乗客視点
武庫川新駅ができることで
乗客には
以下のリスクとリターンが
あると考えられます。
- 利便性の向上
新駅近くの施設を利用する場合、
新駅が開業することで
その施設までの利便性が向上されます。
- 所要時間の増加
一方、新駅が開業することで
わずかながら普通列車・速達列車ともに
所要時間が増加する可能性があります。
乗客にとっては
新駅を利用しないのであれば
デメリットの方が大きく
新駅は不要と思う方が多いかもしれません。
武庫川新駅が開業して
それぞれの立場でどのような影響が出るかは
今後の注目ポイントですね!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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